Aレコードってなんだっけ? よく使うDNSレコードの種類と書き方
少しマニアックな内容ですが、自分が忘れないために一度DNSレコードについて整理します。
そもそもDNSとはドメインネームシステム(Domain Name System)の略で、
ドメイン名(このサイトで言えばhp-shizuoka.jp)をIPアドレス(コンピュータがわかる形式)に変換してくれるシステムです。
今回はその設定方法(DNSレコードと呼びます)について記載します。
DNSレコードを全種類書こうとすると多すぎるので、今回はA、MX、CNAME、TXTの4つのみ解説します。その他の種類について知りたい方はこちら(wiki:DNSレコードタイプの一覧)をご参照ください。
Aレコード(エーレコード)
Aレコードはアドレス(Address)の頭文字からきており、その名の通りドメインをIPアドレスに置き換えるレコードです。
一番基本的なレコードなので覚えたおくと役に立つかもしれません。
書き方は以下のような形式です。
hp-shizuoka.jp. IN A 192.168.0.1
www.hp-shizuoka.jp. IN A 192.168.0.1
上記のように記載した場合、1行目がhp-shizuoka.jpのIPアドレスは192.168.0.1ですという意味になります。
2行目がwww付きでアクセスした場合も、IPアドレスが192.168.0.1であることを意味します。
MXレコード(エムエックスレコード)
MXレコードはメールエクスチェンジ(Mail Exchange)の略でメールサーバのホスト名を記載するレコードです。
ドメインに紐づいたメールを使用する際は不可欠なレコードです。
最近ではメールサーバにGoogleAppsを使用している会社も多く、その場合はこのレコード設定で独自ドメインとGoogleAppsを紐づける形になります。
書き方は以下のような形式です。
hp-shizuoka.jp. IN MX 10 mail.hp-shizuoka.jp.
上記のように記載した場合、○○@hp-shizuoka.jpというメールアドレスはmail.hp-shizuoka.jpが処理(配送)しますというような意味になります。
数字の10は優先度を意味しており、多くの場合はひとつめは「10」ふたつめは「20」というように10ずつ増やしていきます。
10ずつにする必要性はありませんが、1ずつだと間に入れることができないから10なのかなぁと個人的には考えています。
CNAMEレコード(シーネームレコード)
CNAMEレコードはキャノニカルネーム(Canonical NAME)の略でドメインを別のドメインに置き換えるレコードです。特定のドメインを別のドメインに転送する場合に使用します。
この説明だけ読むとあまり使うことがないような気もしまいますが、Aレコードの例として記載したようにwww有り無しで同じIPアドレスにアクセスする場合は以下のように書くこともできます。
hp-shizuoka.jp. IN A 192.168.0.1
www.hp-shizuoka.jp. IN CNAME hp-shizuoka.jp.
上記のように書いておくと仮にhp-shizuoka.jpのIPアドレスが変更となった場合でも修正する箇所がひとつで済みます。
TXTレコード(テキストレコード)
TXTレコードはテキスト(TEXT)の略でドメインに関連するテキスト情報を記載するレコードです。
このレコードは上記までのレコードとは少し毛色が違います。
よく使われる要素としては送信ドメイン認証の認証情報(SPFレコード)などに使われます。
それ以外にもドメインの所有者であることを明示するために特定の文字列を記載するなどといった使い方もあります。
hp-shizuoka.jp. IN TXT "MOJIRETSU"
書式としては上記のようになるのですが、SPFレコードだと独自の書き方があったりと用途によってさまざまです。
(SPFレコードのについては「SPFレコードの書き方メモ」をご参照ください)
今回はよく使うレコードを一部記載しました。
上記以外にもDNSレコードの種類はいろいろありますので興味のある人は調べてみてください。
おまけ
使っているサービスやシステムにより入力方法などはことなりますが、フリーテキスト形式だった場合は注意点があります。
それは最後レコードをしっかり「改行する」ことです。
DNSレコードは改行がレコードの区切りとなります。そのため最後の行に改行がないと最後のレコードが認識されません。
フリーテキスト形式でレコードを書く場合、最後の改行を忘れてなぜかレコードが認識されないということがありがちですのでお気をつけてください。