2025.10.01

自社採用サイトは必要か?ー「最後の一押し」を自社から届ける

採用ホームページ制作

自社採用サイトは必要なのか—「最後の一押し」を自社から届ける

この記事でわかること

  • 自社採用サイトの役割と重要性
  • 応募者の不安を解消する情報設計の方法
  • 採用における福利厚生の見せ方と更新運用のコツ

求人媒体だけでは伝わらない「安心」

静岡の企業からよく聞く悩みに、「求人媒体に出しているのに応募が少ない」「面接後に辞退されてしまう」という声があります。これは求人の“露出”だけでなく、“内容の伝わり方”に課題があるからです。仕事内容のリアル、評価の考え方、福利厚生の実態——それらを十分に伝えきれていないと、求職者の不安は拭えません。

自社採用サイトの3つの役割

1. 一次情報を届ける「情報の発信基地」

求人媒体では伝えきれない、会社ならではの価値観や評価基準を明文化しましょう。
例:昇給・評価の考え方/教育制度/3か月目の目標設定など。

2. 現場の雰囲気を伝える「リアルな窓口」

写真を中心に、可能であれば短い動画も活用して「誰と・どこで・どんなふうに働くか」を見せましょう。

  • 集合写真(チームの雰囲気)
  • 作業中の手元
  • 清潔な設備
  • 安全・5S活動の様子
  • 休憩中の自然な姿

3. 応募の不安を減らす「安心の導線」

「応募→書類選考→面接→見学→内定→初出勤」までの流れを1画面でわかりやすく表示。所要日数や持ち物、連絡手段、辞退時の連絡方法まで“先回り”して記載することで、応募のハードルを下げられます。

最小構成でも始められる!10ページ設計

はじめから完璧を目指す必要はありません。以下の10ページからスタートしましょう。

  • 募集要項(評価基準・目標を明記)
  • 求める人物像(行動例で具体化)
  • 1日の流れ(写真・動画)
  • 給与・昇給・評価制度の説明
  • 福利厚生(利用方法や申請手順)
  • 教育・配属後サポート(OJTやメンター制度)
  • 社長メッセージ(理念を語るエピソード)
  • 先輩インタビュー(入社理由・成長実感)
  • FAQ(通勤・残業・駐車場・転勤有無など)
  • 応募〜初日の流れ(ステップ表示)

地域性を活かす:静岡ならではの情報

UIJターン層に刺さるよう、「通勤・暮らしやすさ・生活費・周辺施設・レジャー」などの情報を1ページに集約しましょう。
また、地域との関わり(清掃活動・防災訓練・地元行事)も信頼感を高めます。現業職では、安全・5Sの取り組みが「安心して働けるか」の判断材料になります。

よくある失敗と改善のコツ

  • 抽象的な人物像:「主体性がある」→「判断に迷ったら必ず上長に相談」など、行動で表現
  • 写真ゼロ問題:最低限、スマホで“手元と道具”を撮影
  • 長すぎる動画:30秒×複数本に分け、現場の“日常”を切り取る
  • 更新停滞:「最新更新日」が古いと逆効果。月1回の小更新で可視化
  • 問い合わせ迷子:応募ボタン→フォーム→送信後の画面まで文言を統一

運用のコツ:社内を巻き込むミニルール

  • 担当者を1名決定(人事・総務・現場のいずれか)
  • 月1回の編集会議で「FAQ1件+写真1枚+求人1本」を更新
  • 撮影用チェックリストやインタビュー質問テンプレを用意
  • 既存ページと内部リンクをつなぎ、回遊性アップ
  • 匿名でも問い合わせ可能な相談窓口を設置

まとめ:採用は「安心」の積み重ね

求職者は、給与や待遇だけでなく「自分がこの会社でやっていけるか」「初日の自分に誰が声をかけてくれるか」といった感覚的な安心感を求めています。
採用サイトは、それに自社の言葉で丁寧に応える場です。

媒体任せにせず、最後の一押しを“自分たちの手”で届けること。それが、これからの採用の当たり前になっていくはずです。

WRITER
加藤 龍
加藤 龍 (かとう りゅう)
マネージャー デジタルマーケティング担当
略歴・職歴
2013年6月より、伊豆の国市へ移住。
同時に株式会社アーティスティックスへ入社。地域密着型のIT企業の営業マネージャーとして従事。ホームページ導入実績が100社以上あり、セミナーで講師を務めるなど、お客様のホームページの活用やGoogleビジネスプロフィール活用のアドバイスを行っている。2024年よりデジタルマーケティングのマネージャーとして、実運用に基づいた提案を得意としている。
その他、活動として、一社)サバーソニック&アジロックフェスティバル漁労長、伊豆食べる通信編集長。
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ホームページ制作会社の営業担当として、日々、お客様とお話しする中で感じるのは、
「ホームページの見直しや情報発信ししたいけど、なにから始めたらいいかわからない」という声の多さです。

だからこそ、私はコラムを通じて、“悩みの解決につながるヒント”を届けたいと思っています。
専門用語を並べるのではなく、現場でよくある課題を、具体例とともにわかりやすく伝える。
そんな記事づくりを心がけています。

読んだ人が「やってみよう」と一歩踏み出せるような、
中小企業や地域の皆さまの“デジタルのはじめの一歩”を支える文章を書いています。
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